グリーグのピアノ曲が魅せる、北欧の抒情美
2024/06/15
北欧の国々からは、美しい自然や美術品、音楽などが世界中に広がっています。その中でも、ノルウェー出身の作曲家エドヴァルド・グリーグが残したピアノ曲は、北欧の抒情美を象徴すると言えるでしょう。今日はそのグリーグの生まれた日です。
目次
グリーグの描く風景
グリーグは、19世紀末にノルウェーで活躍した作曲家で、北欧の自然や民族音楽からインスピレーションを得て、独自の音楽世界を構築しました。その中でも、特に有名なのが「ピアノ協奏曲 イ短調」や「ペール・ギュント組曲」です。「春に寄す」という曲は、風の吹く音や風景を表現しているような雰囲気があり、「夜想曲」は、静かな夜の中での思索や寂しさを表現しているようです。グリーグの音楽は、北欧の伝統的な楽器や民族音楽の要素も取り入れられていて、「バラード」という曲は、ヴァルドレス地方の民謡『北国の農民』を元に書かれているそうです。
透明感あふれる作品―抒情小曲集
北欧の透明感あふれるこの曲集は66曲からなっており、グリーグが生涯に渡って作曲したもので、すべて飾らず気張らない小品となっていて、それぞれに付けられた題名からも感情や情景が伝わってきます。北欧の厳しい寒さの中でも家庭は素朴で温かで、人々は集まって家庭でのコンサートを楽しんだのでしょうか。