ヴィヴァルディ四季の魅力を探る 弦楽器とバロック音楽の調和

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ヴィヴァルディ四季の魅力を探る 弦楽器とバロック音楽の調和

ヴィヴァルディ四季の魅力を探る 弦楽器とバロック音楽の調和

2024/07/09

バロック時代の音楽家であるヴィヴァルディが作曲した四季は、繊細かつ情熱的な旋律が、四季それぞれの美しさを描き出しています。あたかも自然界の音色を楽器自体が奏でているかのような『四季』の魅力を探り、弦楽器とバロック音楽の調和について考察してみます。

目次

    ヴィヴァルディの『四季』とは

    イタリアの作曲家アントニオ・ヴィヴァルディが作曲した『四季』は、「和声と創意への試み」の中の第1曲から第4曲までのことで、それらを春・夏・秋・冬と呼んでいます。ヴィヴァルディの故郷ヴェネツィアの四季をテーマにした音楽で、18世紀初頭の1725年に出版されましたが、18世紀末から19世紀末まで忘れられており、再発見され出版されたのは、戦後の1949年でした。

    赤毛の司祭

    ヴィヴァルディはカトリック教会の司祭でもあり、その髪色から赤毛の司祭と呼ばれ、音楽家としても活躍し、ヴェネツィアの音楽院ではヴァイオリンを教えていたようです。500曲を超える協奏曲と52曲のオペラ、ソナタ・室内楽曲・シンフォニア・オラトリオ・カンタータなど、多くの作品を残しました。

    弦楽器とバロック音楽の関係

    バロック音楽は、17世紀から18世紀の音楽のスタイルであり、ヴァイオリン、ビオラ、チェロなどの弦楽器が中心となっていることが多く、『四季』の構成は、独奏ヴァイオリンと、ヴァイオリン・ビオラ・チェロ・チェンバロなどの通奏低音となっています。演奏を美しくするためには、和声やオーケストレーションなど、音楽の基本的な部分に対する理解が必要であり、技術的に高度なものとなっています。

    ヴェネツィアの四季の彩り

    日本と同じように四季の移り変わりがあるヴェネツィアですが、寒暖差が激しく、暖かい時期は短めで、雨がよく降るようです。『四季』の中の、それぞれの曲にはヴィヴァルディ自身が書いたと言われているソネット(短い詩)が添えられ、春には、小鳥のさえずりや嵐、羊飼いがまどろんだり踊ったりする様子、夏には暑さでぐったりしている人や、カッコウやキジバトの鳴き声、嵐の描写、秋には豊作を喜んで踊ったり、酔ったり眠ったりすることの描写、狩りの様子、冬には、寒さで凍える様子、暖かい家の中での穏やかな雰囲気、氷の上をそろそろと歩き、うっかり転んで冷たい風に吹き抜けられる場面など、音楽とともにヴェネツィアの四季と人々の様子が鮮やかに表現されています。

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