組曲『動物の謝肉祭』より水族館~サンサーンスの魅力
2024/08/03
暑さが厳しい今日この頃、 水族館は色とりどりの海の生き物たちが織りなす幻想的な世界を体験できる場所であり、その美しい景観でしばし暑さを忘れることのできる憩いの場ではないでしょうか。フランスの作曲家・カミーユ・サンサーンスの名作『動物の謝肉祭』は様々な動物たちの特性を生き生きと描写し、第7曲の「水族館」は、まさに海の中の美しい風景を描き出したかのようです。サンサーンスの音楽と自然の調和、水の世界の魅力に浸ってみましょう。
目次
サンサーンス作品の魅力~水族館
サンサーンスは生涯にたいへん多くの作曲をし、フランスのベートーヴェンと称されるほど保守的でありながらロマン主義的な感性を取り入れた方で、彼の作品の魅力はその音楽が持つ豊かな色彩にあります。動物の謝肉祭は親しみやすい作品であり、各曲は様々な動物の特徴を描写されていて、聴く者を夢の世界へと誘います。水族館は特に印象的であり、ゆったりとした水の流れや水の中の幻想的な世界は、サンサーンスの旋律によって一層色彩豊かに描かれ、そこに映る光と影や穏やかな波のような穏やかさと、優雅に泳ぐ色とりどりの魚たちの姿や泡のような軽やかさ、深い海の神秘を表しているようなハーモニーで、水の中に溶け込むような体験を味わうことができます。