感動の名曲!ドヴォルザーク『チェロ協奏曲』の魅力とは?

お問い合わせはこちら

感動の名曲!ドヴォルザーク『チェロ協奏曲』

感動の名曲!ドヴォルザーク『チェロ協奏曲』

2024/07/09

今回は、名曲で知られる『チェロ協奏曲』についてご紹介します。作曲家ドヴォルザークによって作曲されたこの曲は、特に、ボヘミアとアメリカの音楽を融合させた独特な響きがあり、チェロの音色との調和が素晴らしく、その絶妙なバランスの魅力に迫りながら、『チェロ協奏曲』の魅力について掘り下げていきたいと思います。

目次

    ドヴォルザーク『チェロ協奏曲』とは?

    後期ロマン派の作曲家ドヴォルザークの『チェロ協奏曲』は、「ドヴォコン」の愛称で親しまれ、交響曲『新世界』や弦楽四重奏曲『アメリカ』などとともに、彼がアメリカに滞在していた時に作曲されました。アメリカの音楽に影響を受け、故郷のチェコ・ボヘミアの郷愁と融合されていますが、ドヴォルザークは、友人に宛てた手紙に「アメリカ先住民の音楽を主題に使ったわけではない」と書いています。故郷に帰る直前に作曲したきっかけは、同郷のチェリストからの依頼でしたが、意見の対立により、初演は別のチェリストがソリストを務め、作品自体は同郷のチェリストに献呈されたということです。

    ドヴォルザーク自身の胸の内は…

    ドヴォルザークがチェロ協奏曲を作曲したときは、故郷に思いを馳せてホームシックにかかっているときでしたが、次々に起こる不遇なできごとと相まって感受性が高まっているときだからこそ、この曲が生み出されたのかもしれません。ブラームスさえも感嘆させ、聴衆からも絶賛されたチェロ協奏曲ですが、ドヴォルザーク自身は納得できるものではなかったらしく、そもそもチェロを独奏にするべきではなかったというようなことを言っていたようです。

     

    秘めた純愛の物語

    ドヴォルザークが若かりし頃、ピアノを教え、恋をして振られてしまった女性に思いを寄せて書いた歌曲があり、そのうちの一つに「ひとりにさせて」という曲がありますが、ソプラノ歌手だったその女性が気に入って、よく歌っていたそうです。後にその女性の妹と恋に落ち、結婚したのでしたが、初恋から30年弱経って、チェロ協奏曲を作曲している最中に初恋の女性(義理の姉)の危篤を知ります。第2楽章にはこの「ひとりにさせて」のメロディーを使い、彼女への想いを込めて完成させて帰国しますが彼女は亡くなり、ドヴォルザークは第3楽章の4小節しかなかったコーダに回想や歌曲を織り込み、60小節にまでしたそうです。

    当店でご利用いただける電子決済のご案内

    下記よりお選びいただけます。